結び一覧

ロープの 用語(ようご) :結びに使われる言葉

ノット(Knot)
結び目を作る結びの事。結びを総称する用語でもあり、ベンド、ヒッチの中にも「ノット」を使うことがある。
ベンド(Bend)
二本のロープを繋ぐ結びの事。Bendは古くは「結びつける(tie to)」の意味で使われていたため、物に結びつける結びの中にも「ベンド」を名称に用いられている結びがある。
ヒッチ(Hitch)
ビット等、物に結びつける結びの事。
ジャミング(Jamming)
ロープが張ったり締まると解くのが困難になる結びをジャミングノットと呼ぶ。逆に締まった後でも簡単に解く術がある結びをNon-jamming knotと呼ぶ。
代表的なジャミングノットは一重結び、8の字結び、本結び、巻き結び等。
ノンジャミングノットだと、例えば仲士結び、一重つなぎ、もやい結びがそのように呼ばれている。

ロープの 基本(きほん) :結びの原形

()け(Bight)

ロープを芯に掛ける。
これだけでも荷重を掛けている間は摩擦によってロープが動きにくくなる。

一巻(ひとま)き(Turn)

ロープを芯に巻き付ける。
荷重が掛かる間は自身のロープによって芯を締め付け摩擦で非常に動きにくくなるため、船の係留時の初期において使用して船が引き離されないように出来る。
荷重を解けばロープも動かせるので、係留のロープの長さの調節もしやすい。

二巻(ふたま)き(Round Turn)

ロープを芯に二回巻き付ける。

結節(けっせつ) (Knots):結びの作る節目を利用する結び

一重(ひとえ)結び(Overhand Knot)

止め結びとも呼ばれている。結びの基本の一つ。

8の字(はちのじ)結び(Figure-of-Eight Knot)

一重結びよりも結び目が大きい。
また、荷重がかかった後でも結び目を緩めることが出来、一重結びより解きやすい。
折ったロープで結び、「8の字ループ」を作るなど、派生の結び方がある。

フィギュア・オブ・ナイン・ノット(Figure-of-Nine Knot)

日本語に直訳すると「9の字(くのじ)結び」だが、日本でそのような名称は使われていない。
荷重がかかった後でも8の字結びよりも解きやすい。
ロープを折って2重にしてこの結びを行うことで「フィギュア・オブ・ナイン・ループ」となり、8の字ループとともに登山で利用される

仲仕(なかし)結び(Stevedore Knot)

結び目がより大きくなる。また、荷重がかかった後でも8の字結びより解きやすい。

引き解け止め(ひきとけとめ)結び(Slipped Knot)

索端を引っ張ることで解ける結びを「引き解け結び」(Slipped Knot)と称する。

結合(けつごう) (Bends):二本のロープをつなぐ結び

(ほん)結び(Reef Knot)

互いのロープが引っ張りあうことで、より強固に結ばれる結び。
解くときは同じロープから伸びる端をまっすぐに引っ張ることで解きやすくなる。
太さの異なるロープだと解けやすく、また端を通す向き等の類似の結びでも解けやすい。
上記のように条件によっては解けやすくなるため、大きな力がかかるときや長期間つなぐには適していない。

(たて)結び(Granny Knot)

手側の両方を力を入れて引っ張ることで、ロープがよじれながらほどけていくことがある。
本結びは結び目が締まった後は解かない限り結び目をずらせないが、
たて結びの場合は引っ張って結び目がずれるのを逆に利用し、結んだ後にさらにきつく締め付けて固定する為に利用することもある。

泥棒(どろぼう)結び(Thief Knot)

手側の両方を引っ張ることでほどけていく。
本結びに似てはいるが意識せずにこの結び方になることは少ない。
そのため『船乗りが自分の袋の口をこの結び方で結ぶと、泥棒は解いて再度結ぶときに必ず本結びを結ぶ為盗みにあったことを見破れる』と言い伝えられている。

悲嘆(ひたん)結び(Grief Knot)

縦結びと泥棒結びの両方の弱点を持つ為、非常に解けやすい。

一重(ひとえ)つなぎ(Sheet Bend)

ロープが引っ張られることで自身のロープを締め上げ、解けにくくなる。
太さや種類の異なるロープでも結べる。
図の白いロープの掛け方は、いろんなところで応用が出来る。

二重(ふたえ)つなぎ(Double Sheet Bend)

一重つなぎにおいて二回巻き付けることで、より解けにくく出来る。

(りょう)わな結び(Bow Knot)

日常的によく使われる「引き解き結び」の一つ。
(もろ)わな結び、両輪(もろなわ)結び―あるいは双輪(もろなわ)結び―、蝶結び、リボン結びとも言われている。

(かた)わな結び(Half Bow Knot)

日常的によく使われる「引き解き結び」の一つ。
片輪(かたなわ)結びとも言われている。

てぐす結び(Waterman's Knot)

紐と紐をつなぐ結び。釣り糸のテグスを結ぶ時に使われたのが名前の由来。
引っ張られることで互いの「一重結び」が締まり、結びが強固になる。
ウォーター・ノット、漁夫つなぎ(フィッシャーマンズ・ノット)とも呼ばれる。

結着(けっちゃく) (Hitches):ロープの別の物に括りつける結び

()き結び(Clove Hitch)

簡単で安定した結び。
ただし、ロープが濡れたり締まり過ぎると解きにくくなることがある。

ひと結び(Half-Hitch)

掛け結び基本となる結び。一時的にロープの端を縛り止める。

ふた結び(Two Half-Hitches)

一時的にロープの端を止める時に使う結び。
結び目を作った後に締め付けを強めることが出来る。

引き解き(ひきとき)結びI(Slipped Hitch)

一時的にロープの端を止める時に使う結び。
動端を引っ張ることで、簡単に解くことが出来る。

引き解き(ひきとき)結びII(Draw Hitch)

一時的にロープの端を止め、解くのも高速に可能な結び。
ロープの端ではなく折り曲げた真ん中を用いるため、結ぶ時に棒にロープの端を掛ける必要が無く、解く時も端を引っ張ったときに棒に引っ掛からずに解ける。
解けないようにするために、輪に物を入れて端を引っ張る方法がある。
係留にも利用することが出来るが、結びつける棒の直径がロープの径に比べて極めて太いと荷重がかかったときに解ける可能性があるため注意が必要である。
別名: Highwayman's hitch(ハイウェイマンズヒッチ)夜逃(よに)げ結び、 ()いはぎ結び、 泥棒(どろぼう)結び、 (うま)つなぎ。

ねじ結び(Timber Hitch)

丸太や円材などを持ち上げるのに適した結び。(Timber=木材)
芯に対して一結びを施した後に、芯に巻き付けたロープに繰り返し巻き付けることで強度を高める
ねじり結び、立ち木結び、より結びとも言われている。

()()け結び(Round Turn and Two Half Hitches)

二巻きの後にロープに対して巻き結びを作る結び。
ロープが張っている間は芯との摩擦、巻き結びの摩擦が働き、1方向からの荷重に対してはそれ以上締まることがほとんどない。
一方で巻き結びの結び目の位置をずらすことで長さの調節が出来る。

(いかり)結び(Anchor Bend)

錨を強固に結びつける為に使用されていた結び。
動端でもやい結びをさらに作ることで、括りつけた錨が失せないようにしていた。
あるいは、動端を細いロープで固定したりもする。
荷重でさらに締まり解けにくくなる構造で、重い物を吊るすのに利用できる。

()きづな結び(Half and Timber hitch)

円材を曳くのに適した結び。
材の先端付近にハーフヒッチを作り、少し離したところにねじ結びをつくる。
()(づな)結び、 曳索(えいさく)結び、 丸太(まるた)結び、Log hitch、Killick hitch、Kelleg hitchとも呼ばれる。

クリート止め(Cleat Hitch)

クリートとは、船を係留する際にロープを結びつける。桟橋等に取り付けられた器具。
クリートに巻き付けて、船を繋ぎとめる結び。
荷重が掛かると結び目が絞り込まれて解き難くなる事があるため、クリートの下部や2本の「角」への巻き付け数を増やすことで緩和する応用も出来る。
クリート結びとも言われている。

ベールスリングヒッチ

クリートの下部の取り付け部分の間が空いている場合、もやい結びやアイスプライスで輪を作り、
ひばり結びの要領で輪をクリートの角に引っ掛けると、ベールスリングヒッチと呼ばれる結びになる。
バレルスリング、ストラップヒッチとも呼ばれる。

輪結(わむす) び(Loop Knots):輪を利用する結び

もやい結び(Bowline Knot)

ロープの大きさに依らず結び方が簡単で解きやすい。1本のロープで一重つなぎを結ぶことで輪を作る
もやい結びの輪は1方向からの荷重に対しては強く安全な結びである。
ただし、輪の中に複数方向の荷重(リング荷重)がある場合は簡単に結び目がゆるみほどけてしまう。
漢字では(もや)(むす)びと書く。

腰掛け結び(Bowline on the Knot)

もやい結びと同じ性質を持つ結びだが、ロープの中間に輪を作ることが出来る。
結び目は、片側は二重、もう片側が一重のロープによる一重つなぎと同じになる。
1方向からの荷重に対しては強く安全な結びで、緊急時に輪を椅子にし人を持ち上げるのに使われることがある。
ただし、結び目を気を付けなければロープの輪が荷重によって縮んでしまうので注意が必要。
英名はBowline on a Knotとも言う。

わな結び(Running Overhand Knot)

一重結びを使うわな結び。「引き解け止め結び」との違いは、「索端を引いて輪が縮む」か「手元側のロープをを引いて輪が縮む」かです。
「わな結び=Runnning Knot」は、ロープの手元側を引くことで結びの輪が縮む結びを指す。
一方でロープの端側を引くことで輪が縮む結びは「引き解け結び=Slip Knot」と呼ばれている。

実は「一重結びを使うわな結び」だけがわな結びではありません。
「Running Knot=わな結び」とは、「手元側のロープを引っ張ると輪が縮む結び方」の総称としても使われるのです。
他の"わな結び"も確認してみましょう。

クロスドランニングノット(Crossed Running Knot)

輪を作る結び方。輪の大きさを変えられ、輪を縮めてもロープが交差をするため解けることがない。
引き締め方を調整することで、投げ縄や動物を捕まえる罠として利用できる。
また、ループの索端に近い側と索端を引っ張ることによって輪を固定することが出来る。
「わな結び」と呼ばれる他、Crabber's Knot(カニ漁師の結び)とも呼ばれる。

特殊な締め方1

索端側の結び目を引き解け結びの形にすることで、より輪の大きさが容易になり罠として活用しやすくなる。

特殊な締め方2

輪の大きさを調整した後に固定するときにこの締め方を行う。
ループの索端に近い側と索端を引っ張ると、手元側のロープが結び目の中で大きく曲がり、一時的に輪が固定される。

8の字結びを使うわな結び(Running Knot Used Figure-of-Eight Knot)

8の字結びをつかう方法。引っ張ると輪が縮み、止め結びになる。

結び方の一例

一重結びの経過から分岐させて結ぶ方法がある。

中間輪(ちゅうかんわ)結び(Mittelman Knot)

ロープの間に、固定された輪を作ります。
ロープの元側の二本は互いに反対方向に引っ張られることを想定している。
(元側二本を同じ側に引っ張り結び目を調整して締めると、二つの引き解け結びが出来てしまう。)
中間者(ちゅうかんしゃ)結び、ラインマンズ・ノットとも呼ばれる。
※「二つの引き解け結び」のほうを中間輪結び、ミッテルマンノットと呼ぶこともある。

結縮(けっしゅく) (Shanks):ロープを縮める結び

()め結び(Sheepshank)

ロープを短くしたり、たるみを無くすための結びです。
結び終えてから長さを調節することも出来る。
両端をそれぞれもう一巻きして、「二結び」にすることもある。
(ちぢ)め結びとも呼ばれる。

結束(けっそく) (Coils):ロープによってロープ自身や他の物を束ねる結び。

(なげ)なわ結び(Heaving Line Knot)

ロープの端を遠くまで投げやすくするため、端に重量を持たすための結び。
ロープの湾曲部に巻き付け、端をもう一方の湾曲部に通し元を引っ張って引き締める。解きやすい。
Stopper knotとも呼ばれる。

えび結び(Ebi Musubi)

ロープを携帯する日本の結び。
半分に折ったロープのに対し、8の字の片側を元側のロープに掛けるように重ねて巻き付け、最後に動端を最初の輪に入れ元側のロープを引いて引き締める。
最後の処理を図のように「引き解き」にすれば動端のロープを引くと解け、「引き解き」にせずに通した場合でも動端を引けば緩んで解きやすくなる。
元側の輪が「尾」、動端あるいは動端側の引き解きの輪が「ハサミ」そして元側のロープに巻き付けている部分を「胴体の鎧」に見立てたえびの形からその名前が付いている。